WordPress海外プラグインとテーマを日本語に訳す方法【Loco Translateの使い方】
- 2022年4月18日
- 2021年9月25日
- WordPress一般
『このWordPressプラグイン、日本語サポートしてないから表記が英語になってる・・・』
『訳されてるけど日本語がちょっと変・・・』
こんな風に思ったことありませんか?
『Loco Translate(ロコトランスレート)』というプラグインを使うと、簡単にWordPressのプラグインやテーマ、そしてWordPress自体を訳したり存在する翻訳を直すことが可能です。
この記事では、主に以下のことが学べます。
- Loco Translateを使って英語のプラグインを日本語に翻訳する方法。
- WordPressの翻訳に必要なファイル、『.po』『.mo』『.pot』の違いと特性がわかる。
- Loco Translateで翻訳したファイル『.po』をダウンロードし、別サイトでアップロードをすれば簡単に翻訳がシェアできる。
また、Loco Translateの使い方を説明した動画もあります。
Loco Translateをインストール / 有効化
プラグイン『Loco Translate』をインストールし、有効化します。
WordPressのプラグインの検索、インストール、有効化の手順につきましては【WordPressのプラグインをインストールする方法】の記事を参考にしてください。
上記はインストール済みプラグインの一覧です。
Loco Translateはインストールされ、有効化した状態の表示画面です。
こちらは上記を更に拡大した画像です。
Loco Translateをインストールすると、各プラグイン(またはテーマ)の名前の下に『翻訳』という編集項目が追加されます。
Loco Translateは使用者の自国の言語がサポートされていない、またはサポートが甘く翻訳が変になっているWordPressのプラグインやテーマを翻訳するプラグインです。
ですのでこの記事でLoco Translateを説明するために、日本語でのサポートがされていない『Rank Math SEO』という英語のプラグインをサンプルに、どのようにLoco Translateを使用してRank Math SEOを日本語に翻訳していくのかの手順をお見せします。
こちらはRank Math SEOのページの表示画面です。
このように、すべてが英語で表記されています。
翻訳編集画面に行く方法と初期設定
まず、ダッシュボードのメニューの『プラグイン』内の『インストール済みプラグイン』の一覧から、自分が翻訳したいプラグインの下にある『翻訳』という項目をクリックします。
※この記事ではRank Math SEOを編集します。
すると上記のような画面になり、『 ”rank-math”の翻訳が見つかりませんでした。』と表示されています。
この『翻訳が見つかりませんでした』という表示は出る場合と出ない場合があり、出たときは完全に日本語での翻訳がないということになります。
テンプレートを編集(テンプレートがあるプラグイン例)
また、Rank Math SEOの編集項目には上記画面のように『テンプレートを編集』とあります。
※しかし、プラグインによっては『テンプレートを編集』という項目が『テンプレートを作成』と表示され、また『翻訳がありませんでした』の部分が『テンプレートはありません』となるときもあります。
それが具体的にどういうことかというのを以下の『Wordfence Security』をインストールし、どのような表示になるのかをお見せします。
テンプレートを作成(テンプレートがないプラグイン例)
こちらはLoco TranslateではなくWordfenceをのおすすめ機能を紹介した動画ですが、興味のある方はよかったらご覧ください!»WordPressセキュリティ最強のプラグイン『Wordfence』について
こちらもRank Math SEOのときと同様に、『インストール済みプラグイン』の一覧からWordfence Securityの『翻訳』という項目をクリックします。
すると上記のように『テンプレート編集』ではなく、『テンプレート作成』という表示になりました。
つまり、Wordfenceはプラグイン自体がこのプラグイン”訳す気がない”ということです。
(作者がプラグインを訳すためのテンプレートファイルを作っていない。)
しかし、これは翻訳ができないということではありませんので安心してください。
翻訳上のテンプレートとは何か
このWordPressの翻訳で使うテンプレートとは一体何を指すものなのかを説明します。
まず知っていいただきたいのは、WordPressの翻訳は以下の3つ種類のファイルから構成されています。
- .po
- .mo
- .pot
『.po』『.mo』『.pot』のファイルの役割は以下の通りです。
- .po:今から翻訳するファイル→だれでも編集することができるもの。
- .mo:.poから作られる、WordPressが読むファイル→固定された情報であるため編集することができないもの。
- .pot:プラグイン(またはテーマ)内のどの文章を訳せるかを決めるテンプレート→開発者がそのプラグインの翻訳ができる部分とできない部分をあらかじめ設定したテンプレートファイル。(.potが初めから存在しないプラグインやテーマもあり)
.potファイル(テンプレート)が存在するかしないかは、開発者次第です。
例えばプラグインのタイトル『Rank Math SEO』など、わざわざ日本語表記で『ランクマス』などにする必要がない、または開発者がどうしても他のユーザーにいじらせたくないワードなどもありますよね。
Rank Math SEOでは『テンプレートを編集』という項目があるということは、Rank Math SEOはあらかじめ開発者により.potファイルが挿入されているということです。
そのため先ほどの画像でご覧いただいたようにRank Math SEOの概要ページには『テンプレートを編集する』という項目が初めから設けられています。
ですのでこの.pot(テンプレート)は使用するプラグインやテーマによっては最初からない場合もあります。
新しい言語を追加と初期設定
『新しい言語』をクリックします。
※翻訳編集するプラグインが『テンプレートを編集』(テンプレートがあるプラグインまたはテーマ)と表示されている方は次の手順『言語 / 場所を設定』の説明までスキップしてください。
『テンプレート作成』(テンプレートが最初からない)と表示されたプラグインでも、ここは『新しい言語』をクリックします。
※テンプレートを作成する必要はありません。
すると『テンプレートがありません』と表示されます。
その中の項目の『テンプレートをスキップ』をクリックします。
すると上記のような表示画面になります。
言語 / 場所を選択
『新しい言語の初期化』は以下のように行ってください。
- 言語を選択:WordPressの言語:Japanese(日本語)
- 場所を選択:カスタム
場所とは何か
ここで言う『場所』とは、自分たちで編集可能な.poファイルを置く場所(フォルダ)のことです。
場所の選択に『カスタム』『システム』『作者』とあります。
『システム』はWordPressが使っているフォルダになります。
なぜシステムを選択しない方がいいかというと、WordPressがアップデートした時にこの『システム』のフォルダも一緒にアップデートされてしまい、このLoco Translateでせっかく設定した翻訳がなくなってしまう可能性があるからです。
『作者』というのはこのプラグインの作者が使用するべきもので、もし『作者』のフォルダにファイルを置いてしまうと、実際のプラグインの作者がそのプラグインをアップデートした時に訳がなくなってしまいます。
ですので『場所』は必ず『カスタム』を選択するようにしてください!
翻訳ファイルの初期設定
『新しい言語の初期化』の設定が完了したら、『翻訳を開始する』をクリックします。
すると、このような表示画面になります。
テンプレートの表示のされ方(翻訳可能箇所のリスト)
上記で示した部分は、テンプレートファイルに則って、Rank Math SEOの翻訳可能な箇所がリストアップされています。
テンプレートファイルがない場合の表示のされ方
テンプレートがないプラグイン(またはテーマ)を編集するときも、表示される形態は上記セクションのテンプレートがある場合とまったく同じです。
何が変わってくるのかというと、翻訳可能箇所のリストにすべてのソースコードが表示されるため、翻訳可能箇所の量は膨大になります。
ただそれだけの違いであり、以下からの作業手順はいかなる場合も同じですので安心してください。
Loco Translateでプラグインを翻訳(実践)
上記はRank Math SEOのページの画面です。
このページ上の『Help』と書かれた部分を、試しに日本語で『ヘルプ』へと翻訳をしてみたいと思います。
以下の手順に従ってください。
- 翻訳可能箇所のリストの上部にあるプレイスフィールドに『help』と入力する。
- 翻訳可能箇所のリストの中の『Help』をクリックする。
※なお『1』の手順でhelpと入力することにより、翻訳可能箇所のリストが『help』というキーワードで絞り込まれたということです。
上記はRank Math SEOの翻訳可能箇所のリストの中から『Help』を選択した時の表示画面で『原文』には『Help』と表示されています。
『日本語の翻訳:』というプレイスフィールドに『ヘルプ』と日本語で入力します。
翻訳可能箇所のリスト内の『翻訳』のところに『ヘルプ』と表示されたのを確認したら、画面左上の『保存』をクリックします。
Rank Math SEOのページをリフレッシュすると、上記画面のように『Help』と書かれていた部分が『ヘルプ』に翻訳されました。
上記は『Help』を『ヘルプ』に翻訳した時と同じ手順でその他の英語で書かれていた部分を日本語に翻訳した後のRank Math SEOのページ画面です。
Loco Translateのその他の機能
Loco Ttanslateでのプラグインの翻訳方法は上記セクションで紹介しましたが、他にも色々なボタンなどがあったと思います。
それらの一部の機能を以下で紹介していきます!
同期
『同期』ボタンの役割は以下のとおりです。
.pot(テンプレート)ファイルがプラグイン(またはテーマ)でアップデートされたときに、『同期』をクリックするとアップデートされた部分と自分で翻訳編集を行った部分がマージ(融合)されます。
ソース
『ソース』では、実際の.poファイルの中身を見ることができます。
ファイル情報
『ファイル情報』は自分が編集したファイルの情報を一覧で見ることができます。
復元
『復元』は文字どおり、情報を復元したいときに使います。
現在保存済みの最新の情報から一つ前の状態に戻す場合は『復元』をクリックします。
移動
『移動』は翻訳の初期設定で設定したファイルを置く場所から、別の場所へファイルを移動することができます。
ここでいう『場所』については『場所とは何か』のセクションでくわしく説明をしています。
削除
『削除』では、自分で作成した翻訳の.poファイルを削除する場合は、赤いボタンの『完全に削除する』をクリックします。
上記は実際に『削除』をクリックした後の表示画面です。
特に『本当に削除しますか?』などの確認画面もありませんので、お気をつけください。
翻訳したファイルを別のサイトで使う方法
このサンプルで、Rank Math SEOをLoco Translateで翻訳しました。
では別のサイトでもRank Math SEOを使用したいとします。
その場合は、ここですでに翻訳をしたRank Math SEOの『.po』ファイルをダウンロードし、 別のサイトにダウンロードしたファイルをアップロードさせれば、翻訳されたRank Mathを直ちに使用することができます!
.poファイルをダウンロード
こちらはLoco Translateを介したRank Math SEOの『エディター』のページです。
画面右側の『↓PO』『↓MO』のサインをクリックすることにより、『.po 』『.mo』ファイルそれぞれをダウンロードすることができます。
別のサイトにこのサンプルと同じRank Math SEOの翻訳を使うので、『.po』ファイルをダウンロードします。
※『.mo』ファイルはなくて大丈夫です。
※なお、.po / .moの違いにについてはこちらで説明をしています。
ダウンロードした.poファイルを別サイトでアップロードする
※別のサイトで同じようにRank Math SEOを使用するという仮定で説明を進めます。
別サイトではまだRank Math SEOの翻訳が入っていないので編集ページは初期のこの表示画面になります。
もちろんRank Math SEOのページもすべてが英語の状態です。
『POアップロード』をクリックします。
すると上記のような表示画面になりますので、まず『場所の選択』で『カスタム』を選択します。
※カスタムを選択する理由については『場所とは何か』のセクションでくわしく説明をしています。
『POファイルをアップロード』で『ファイルを選択』をクリックし、ダウンロードした『.po』ファイルを選択します。
『アップロード』をクリックします。
するとこのような画面表示になります。
これでRank Math SEOの翻訳は別サイトにも入りました。
きちんと翻訳がされているかどうかは、同じRank Math SEOのページをリフレッシュして確認します。
ダウンロードした.poファイルの情報どおり、このように日本語に翻訳されていれば成功です!
Loco Translateを使えば、日本語でサポートされていないプラグインやテーマを簡単に翻訳することができます。
また、一度翻訳して.poファイルをダウンロードさえしておけば、別のサイトで何度でも使いまわせるのは便利ですよね!
もちろん友人同士でシェアすることだってできます。
WordPressのプラグインは本当にいろいろなものがあり、使いこなせればサイトの幅をどこまでも大きく拡大することができます。
NoCode.jpでは、 WordPressの使い方、プラグインの使い方、WordPressの高速化、Elementorの使い方、 Diviの使い方などをウェブ制作に欠かせない機能を細分化し紹介しています。
おそらくある程度WordPressを扱うことができ、 WoerdPressの拡張プラグインに興味のある方がこの記事を読まれていると思います。
よろしければ以下の記事もぜひ参考にしてみてくださいね!